小銭がたくさん家に溜まってしまった。ATMとかに入れたらいくらかかるの?いきなり結論はここ。

ATMで大手4銀行の硬貨入金手数料を調べてみたら、結論は「ゆうちょ銀行はヤバイ」ということでした。1枚から手数料が必要で、料金は投入硬貨1~25枚で110円、26~50枚で220円、51~100枚で330円と段階的に設定されています。つまり「ゆうちょ銀行ATM」での硬貨入金は1枚から手数料が発生するため注意が必要ということです。
窓口では、また手数料が違います。
大手4銀行の硬貨入金手数料と利用条件
銀行に大量の小銭を預け入れる際には、各行で定められた硬貨入金手数料に注意が必要です。ここではゆうちょ銀行および都市銀行である三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の4行について、窓口とATMそれぞれの手数料体系と利用条件をまとめます。
ゆうちょ銀行の場合
ゆうちょ銀行では2022年から硬貨取扱いに手数料が導入され、2024年4月より条件が一部緩和されました。窓口での硬貨預け入れは100枚まで無料ですが、101枚以上から有料となります。一方、ATMでの硬貨入金は1枚から手数料が発生するため注意が必要です。また、多数の硬貨を持ち込む場合には事前に郵便局・店舗へ連絡しておくことが推奨されています。
ATM硬貨預払料金
ゆうちょ銀行のATMでの通常貯金及び通常貯蓄貯金の預入又は払戻しに硬貨を伴う場合
| 取扱内容 | 硬貨枚数 | 料金 |
| 1~25枚 | 110円 | |
| 硬貨を伴う預入 | 26~50枚 | 220円 |
| 51~100枚 | 330円 | |
| 硬貨を伴う払戻し | 1枚以上 | 110円 |
情報元:https://www.jp-bank.japanpost.jp/setumeisho/pdf/fee.pdf
- 窓口の硬貨入金手数料: 硬貨100枚までは無料。101枚以上になると枚数に応じた手数料がかかり、101~500枚で550円、501~1000枚で1100円、以降は500枚ごとに550円が追加されます(例:1001~1500枚で1650円、1501~2000枚で2200円)。
- ATMの硬貨入金手数料: ゆうちょ銀行のATMで硬貨を入金する場合は1枚から手数料が必要です。料金は投入硬貨1~25枚で110円、26~50枚で220円、51~100枚で330円と段階的に設定されています。ATMでは1回につき最大100枚まで硬貨が投入可能ですが、複数回に分けて入金するとその都度上記の手数料がかかります。
- ATM利用条件: 硬貨対応のゆうちょATMは、郵便局やゆうちょ銀行店舗内に設置された機械に限られます。利用可能時間も平日7:00~18:00に限られ、営業時間外や土日祝日は硬貨の入金自体ができません(硬貨投入口が使用不可になります)。また、店舗や時期によっては一度に大量の硬貨持ち込みを断られる場合もあります。ATMでの硬貨入金は手間と費用がかかるため、枚数が多い場合は窓口利用を検討しましょう。
三菱UFJ銀行の場合
三菱UFJ銀行では、硬貨の取り扱い手数料は他行と同様に一定枚数までは無料です。窓口では1日あたり100枚まで無料で預け入れ可能ですが、101枚以上は有料となります。ATMでも硬貨の入金ができますが、利用できる時間帯が限られています。
- 窓口の硬貨入金手数料: 100枚まで無料(※1日に預け入れられる無料硬貨枚数の上限が100枚まで)。101枚以上は有料で、101~500枚で550円、501~1000枚で1100円、1001枚以上はさらに550円ずつ加算されます(1001~1500枚で1650円、以降同様)。窓口では1日合計100枚までであれば複数回に分けても無料ですが、同日に合計101枚を超える硬貨を預けると手数料が発生します。
- ATMの硬貨入金手数料: 三菱UFJ銀行ではATMでの硬貨入金は平日のみ可能で、手数料は条件を満たせば無料です。平日8:45~18:00の間であればATMで硬貨を入金しても手数料はかかりません。ATMでは1回につき100枚まで硬貨を投入できます。回数制限は特に設けられておらず、営業時間内であれば100枚ずつ何度でも入金可能です。※ただし土日や平日時間外はATMで硬貨を受け付けていない(または受付時間外扱いとなり手数料対象となる)ため、硬貨入金は平日昼間に行いましょう。
三井住友銀行の場合
三井住友銀行はメガバンクの中でも硬貨預け入れに最も有利な条件を提供しています。窓口での無料枚数が大きく、ATM利用時も条件内であれば無料で何度でも入金できます。
- 窓口の硬貨入金手数料: 1~300枚までは無料で預け入れ可能です。他行が100枚程度までしか無料でない中、300枚まで手数料無料なのは大きなメリットです。301枚以上は手数料が発生し、301~500枚で550円、501~1000枚で1100円、1001枚以上は500枚ごとに550円追加となります。仮に窓口で一度に500枚の硬貨を預けると550円、1000枚なら1100円の手数料です(1日あたり300枚までは無料枠として扱われ、同日に合計301枚を超える場合は有料になります)。
- ATMの硬貨入金手数料: 三井住友銀行の店舗内ATMでは平日8:45~18:00に限り、硬貨の預け入れが手数料無料で利用できます。ATMでは1回につき最大100枚まで投入可能(※一部ATMでは500円玉は厚みの関係で1回75枚までという制限あり)。回数制限はなく、平日営業時間内であれば100枚ずつ何度でも硬貨を入金できます。例えば500枚の硬貨も、ATMで100枚×5回に分ければ手数料0円で預け入れ可能です。
みずほ銀行の場合
みずほ銀行の硬貨入金手数料は、無料で預けられる枚数やATMの条件は三菱UFJ銀行と似ていますが、大量硬貨の窓口手数料が他行より割高という特徴があります。とはいえATMを活用すれば手数料を抑えることができます。
- 窓口の硬貨入金手数料: 100枚まで無料で預け入れ可能です。101枚以上は有料で、101~500枚は550円とここまでは他の都市銀行と同水準ですが、501~1000枚で1320円とかかります(他の多くの銀行は1000枚まで1100円なので、みずほは500枚を超えると割高です)。さらに1001~1500枚で1980円と、以降500枚ごとに660円ずつ加算される体系になっています。少量(100枚以内)であれば問題ありませんが、500枚超の硬貨を一度に窓口に持ち込むと他行より高額な手数料となる点に注意しましょう。
- ATMの硬貨入金手数料: みずほ銀行でも平日8:45~18:00の間であれば店舗内ATMで硬貨を入金できます。ATM利用時の手数料は無料で、1回の投入上限は100枚までとなっています。他行同様に何度でも繰り返し入金可能なので、硬貨が多い場合は100枚ずつに分けてATM預け入れすることで手数料はかかりません。例えば硬貨600枚をATMで預ける場合、100枚×6回に分ければ無料で預け入れ完了します(窓口に一度に持ち込むと1320円の手数料が必要な枚数です)。なおATMで硬貨を扱えるのは平日日中のみで、土日や平日夜間はATMでの硬貨入金はできません。
ゆうちょ銀行と都市銀行3行の違い
上記4行の硬貨入金手数料を比較すると、ゆうちょ銀行と**都市銀行(三菱UFJ・三井住友・みずほ)**の間でいくつか大きな違いが見えてきます。
まずATMでの硬貨入金に関する違いが顕著です。ゆうちょ銀行ではATMで硬貨を入れると1枚目から必ず手数料がかかるのに対し、三菱UFJ・三井住友・みずほの各銀行では平日昼間のATMであれば硬貨入金手数料は無料となっています(いずれも1回100枚まで、何度でも可)。つまり都市銀行のATMなら小銭を何百枚でも手数料ゼロで預けられるのに比べ、ゆうちょATMで小銭を預けると枚数に応じた料金負担が避けられないという違いがあります。
次に窓口での無料枚数の違いも重要です。ゆうちょ銀行と多くの都市銀行(三菱UFJ・みずほ)は窓口100枚まで無料ですが、三井住友銀行は300枚まで無料と突出しています。また逆にみずほ銀行は500枚を超えると他行より手数料が高くなる設定であり、大量の硬貨を一度に預け入れる際は割高です。ただし硬貨の枚数を抑えて複数回に分ければ、みずほでもある程度回避は可能です(※実際に窓口で細かく分割して持ち込むのは現実的ではないため、後述のようにATM利用がおすすめです)。
具体的なケースで比較してみましょう。たとえば「硬貨1000枚」を預け入れる場合の各銀行の費用は次の通りです。
- ゆうちょ銀行: 窓口なら1100円の手数料(1001枚以上1100円)。ATMで100枚ずつ10回に分けると330円×10回=3300円かかってしまい、ATMより窓口の方が安いという結果になります。
- 三菱UFJ銀行: 窓口で一度に預けると1100円(1001枚以上1650円の枠内ですが1000枚なので1100円)。しかしATMなら100枚×10回に分けても手数料0円です。同じ1000枚でもATMを活用すれば無料で預け入れ可能です。
- 三井住友銀行: 窓口で1000枚まとめて預けると1100円の手数料が発生します(無料枠300枚を超えています)。ATMなら10回に分割してもすべて無料で預けられます。
- みずほ銀行: 窓口で1000枚まとめて預けると1320円の手数料(他行より高い)。ATMなら10回に分けても無料です。
この比較から分かるように、ゆうちょ銀行だけはATMより窓口の方が有利な場合があるのに対し、他の3行は窓口よりATMを使う方が圧倒的にお得です。特に三菱UFJ・三井住友・みずほのATMであれば、平日営業時間内で硬貨を100枚ずつ分ければ何枚でも手数料ゼロで預け入れできます。逆にゆうちょ銀行のATMは硬貨を入れるたびに確実に手数料が差し引かれるため、枚数が多いほど損になります。
またサービス面での違いとして、ゆうちょ銀行では大量の硬貨を持ち込む際に事前連絡が必要だったり、局や支店の状況によっては受付を断られることがあると案内されています。他の都市銀行ではここまで明確な事前連絡ルールはありませんが、いずれにしても何千枚もの硬貨を一度に預ける場合、銀行側への負担が大きいため、事前に問い合わせて相談する方が無難でしょう。
小銭を損せず預けるための一番お得な方法
以上の比較を踏まえると、小銭を大量に預けても手数料で損しない一番お得な方法は、都市銀行のATMを活用することです。特に三井住友銀行は窓口無料枚数も多く、ATMでの硬貨入金も何度でも無料で利用できるため、小銭貯金派にとって最も有利な銀行といえます。たとえば手元にある数百枚以上の小銭を預けたい場合、三井住友銀行の口座に平日昼間にATMで100枚ずつ預け入れていけば手数料は一切かかりません。三菱UFJ銀行やみずほ銀行でも同様にATMを使えば無料で預けられるので、身近に口座がある場合は活用すると良いでしょう。
一方、ゆうちょ銀行しか口座がない場合は注意が必要です。ゆうちょではATMを使うと小銭の枚数分だけ料金を取られてしまうため、硬貨が100枚を超える場合はATMではなく窓口に持ち込む方がお得になります(窓口なら100枚までは無料、1000枚でも1100円で済みます)。ただし窓口は平日昼間しか開いておらず、ATMより時間的な制約があります。もし平日に銀行へ行くのが難しい場合や手数料を一切払いたくない場合は、思い切って都市銀行で新しく口座を開設し、そちらに硬貨を入金することも検討しましょう。三井住友銀行などであれば口座開設は無料ですし、結果的にゆうちょで払うはずだった手数料を節約できます。
最後に、ATMの硬貨投入口は機械の構造上、小銭が詰まりやすかったり処理に時間がかかったりします。そのため大量の硬貨を投入する際は一度に入れすぎず数回に分ける、ATMが空いている時間帯を選ぶなどの工夫をすると良いでしょう。特に月末月初や給料日直後は銀行が混み合うため、小銭をたくさん預けるなら比較的空いている時間を狙うのがおすすめです。小銭貯金をせっかく頑張って貯めたなら、以上の方法でできるだけ手数料をかけずに銀行口座へ預け入れ、有効に活用したいですね。
